珠算能力検定試験(3級) その1

※これは2007年にアメブロに投稿したものをリライトしたものです。

 

私は子供の頃,そろばんを習っていた。

先生が読み上げる数字を,珠をパチパチと弾きながら,足したり引いたり,伝票をめくりながら計算したり,何桁もある掛算や割算を計算したり。

頭の中にそろばんをイメージし,イメージしたそろばんで計算する,いわゆる暗算は今でも役に立っている(2桁の加減乗除が限界だけど・・・)

かなり熱心に通ったのだが,2級の試験に何度か落ちて,それが嫌で辞めてしまった。

それが私が小学校5年生の時の話。

勿体無い事をしたな~と今でも思う。

あれから20数年。

10歳になる私の長男が,今度そろばんの3級を受けるという。

試験の前日。大和入りした私は長男と話をした。

「明日試験だけど,合格するの?」
「うん,練習で280点取ったから大丈夫」

試験科目は「見取り算(加減算)」「乗算」「除算」の3種目。

問題数はそれぞれ10問,20問,20問。

これを30分で解かねばならない。

満点は300点で,8割である240点を超えれば合格。

280点は十分合格点ではあるが,本番でもその点数が取れるかどうかは分からない。

「そっか。でも前の日に一度,練習しておいた方がいいよね。」

そういって私は,問題を公開しているサイトを探して問題をダウンロードし,印刷した。

本番と同様に,制限時間30分である。

1回目。

パチパチと珠を弾く長男。

せっまい教室に,隣の生徒と肘がぶつかる程ぎゅうぎゅう詰になりながら練習した,そんな自分の子供時代を思い出す。

そして30分経過。

採点してみて驚いた。

点数が,合格点を大きく下回っていたのであった・・・。

 

・・・続く。

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番外編 その6 長男の成長を感じた座談会

「二華中への道」の連載がひと段落した所でメールアドレスを公開したところ,何名かの方々から感想や質問が寄せられた。

メールで回答可能なものは回答していたのだが,「作文はどんなことを書いたのですか」「テーマはどうやって選んだのですか」など,メールではなかなか回答しにくい質問が寄せられるようになるに至り,「座談会」という形で集まり,そこで回答していくこととした。

会場を確保し,開催を告知し,レジュメを作る。
受験生時代に作ったキングジムやスケジュールボードなどを引っ張り出す。
参加者の名簿を整理し,名札を作成し,名札のケースを買ってくる。

座談会でも講義でも,準備のために忙しく立ち働いている時が,一番楽しい。

・・・

そして当日。レジュメやプロジェクター,実際に使ったキングジムやスケジュールボードなど,大荷物を抱えながら長男と二人で中央市民センターへ。

開場は13:00,開始は13:30なのだが,13:15には全員集合。参加者は4家族,赤ちゃんや幼稚園児も含めると(含めちゃイカンか)全部で11名の参加となった。

受験生は,6年生が2名,5年生が1名,4年生が1名で,お母さんと女の子の組み合わせが3組,ご両親と男の子の組み合わせが1組である。

・・・

ご挨拶,自己紹介に続き,座談会を開始。120分の枠の中で,私が用意したネタは以下である。時間にして90分の分量で,残りは参加者の方々に埋めてもらおうという心算である。

  • ご挨拶
  • 親子で100ます計算
  • 長男の一週間
  • 志願理由を明確に
  • 教材は何を使ったの?
  • 総合問題の学習方法
  • 作文の学習方法
  • 面接について
  • 勉強の記録を残そう
  • 親御さんへ
  • 質問回答,話題提供

いずれもブログに書いたことに若干手直しを加えたものであるから,ブログを読めば分かることばかりである。だがブログとは異なり,実際に目に見える成果物があって,執筆者がいて,現役の二華中生がいて,尋ねれば答えが返ってくるのである。

参加者は今日の日を楽しみにしていたのだろう。私の話に目を輝かせて,ウンウンと頷きながら聞いてくれる。

そうだった。

この顔が見たくて講師を始めたんだ。

参加者の反応がいい。反応のいい参加者は,講師のパフォーマンスを最大限に引き出す優等生である。

・・・

「キングジム持ってきて」
「あのページ開いて見せてあげて」
「この資料配ってくれるかな」
座談会の途中で,私から長男に次々と指示が飛ぶ。それをテキパキとこなす長男。

この年代ならば父親に逆らうことの一つもするだろうが,一言の文句も言わず,嫌そうにもせずに,私のサポートに徹している。父親が誰のために,何をしているのかを十分理解した上で,自分の役割をこなしている。

こいつ成長したな,と思った。

・・・

100ます計算。

ルールを説明した後,受験生,親御さん,長男の順に100ます計算を行い,スコアを発表しつつ自己紹介という流れである。

受験生のスコアは 108~232秒。
親御さんのスコアは 97~205秒。

最近の小学生は,100ます計算の経験があるのだろう。なかなかのスコアである。

そして長男。

参加者の注目を浴びながら,スタートの合図と共に,ます目を次々と埋めていく。受験後も続けていた毎朝の100ます計算は,二華中入学と同時に終わりとした。それから5ヶ月以上のブランクがある。流石に1分切りは無理だろう。そんなことを考えつつ,長男が100ます計算に取り組んでいる様をじっくりと見せてもらう。

右手がブルブルと細かく震えている。オシログラフが細かい振動を記録しているようにも見える。だが記録しているのは線ではなく,数字である。タテのますと,ヨコのますの加算結果が,一瞬も止まることなく記入されているのである。

震えているように見えたのは,数字を書くための指の動きだったのだ。速い。かくも速いとは。参加者も,目を丸くして驚いている。

そしてすべてのます目を埋め終えた。
スコアは55秒であった。

・・・

100ます計算を,座談会の最初に持ってきたのには意味がある。

圧倒的な実力差。

それを見せたかったのである。

「あ,すごいな」

と思ってくれれば,参加者は話を聞く姿勢を持ってくれる。聞く姿勢があれば,講師の言葉に説得力が出るし,参加者の吸収力が断然違うのである。今回その役目を長男に託したが,長男はその役目を見事に果たしてくれた。

こいつ成長したな,と再び思った。

・・・

一通りのネタを話し終え,参加者からの質問や話題提供の時間となった。

ここでちょっとした誤算があった。参加者からの質問のほとんどが,長男に集中したのである(実力差を見せたのは私ではなく長男だったから,当然そうなる)。

座談会の直前まで「分かんない質問が来たらどうしよう」と不安そうにしていた長男。だが蓋を開けてみれば、長男は全く臆することなく,相手の目を見て堂々と受け答えをしているのである。

親にとって,子はいつまで経っても「マイベイビー」。
そのベイビーが大人相手に,堂々と話をしている。
13歳。中学生。もうベイビーではない。理屈では分かっていても,それを実感したのは今日が初めてだったのかもしれない。

こいつ成長したな,と三たび思った。

・・・

座談会の最後。どうしても言っておきたいことがあった。

「試験ですから,受かることもあれば,残念ながら受からないこともあります。
 では,万が一受からなかったとして,皆さんは失うものがありますか?
 それまで勉強してきたことが皆さんの頭の中から消えてしまいますか?」

首を横に振る受験生達。

「そんなことありませんよね。
 たとえ受からなかったとしても,勉強したことはなくならないんです。
 むしろ,中学ですばらしいスタートが切れるんです。
 だから二華中は,受験するだけでも価値があるんです。
 受かるにこしたことはないけれども,別に受からなくたっていいんですよ。」

ホッとした表情を浮かべ,互いに顔を見合わせてニコッと笑う親子。肩の力が抜けた瞬間である。この親子なら,受験の本番でも最高のパフォーマンスを発揮してくれるだろう。

・・・

長男が私に,ボソッと言った一言がある。

「受験って訓練だよね」

この言葉を聞いて,「おぉっ、その通り!」と膝を打った。

いかに訓練するか。
いかに習慣づけるか。

それが大事なのである。

頭に鉢巻を巻いて「絶対受かるぞ!!」「オーッ!!」というのは,私は嫌い。そんな事はどこぞの塾の,暑いセンセに任せておけばよろしい。

受験は精神論ではない。

やるべきことを淡々とこなす。
歯を磨くように勉強を習慣付ける。
やる気が出なければ,やる気が出るように工夫する。
勉強に必要な基礎体力をつける。
足りない部分を発見し,補う。

その繰り返し。

それはまさに「訓練」そのものである。

・・・

座談会が終了し,参加者のみなさんはそれぞれ笑顔で帰っていった。

「この笑顔が見たくて座談会を開いたんだ」

私の言葉にウンと頷く長男。

カネになる仕事も大事だが,
カネにならない仕事も大事。

誰かの笑顔のためだけに骨を折る。長男にそれが伝わってくれればいいと思う。

飲み屋に入ってビールを飲みたいところであったが,ぐっと堪えてタコ焼きを買う。

今日,一番活躍したのは,間違いなく長男。長男の大好物であるタコ焼きを買って、労をねぎらう。

ハフハフとタコ焼きにかじりつくその姿は,いつものマイベイビーに戻っていた。

・・・

受験がそうさせたのか,はたまた二華中がそうさせたのか,私にとって,今回の座談会は図らずも,長男の成長を実感するいい機会であった。

長男はもう「マイベイビー」ではない。

一人の「男」である。

男としての成長。その瞬間に立ち会うことができたのは,父親冥利に尽きると言っていい。

・・・

長男の成長を実感したところで「二華中への道」も終点に到着である。

最後にお礼の言葉を皆様に。

「二華中への道」を読んで頂いたこと,感謝申し上げます。

ありがとうございました。

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番外編 その5 K先生の言葉

私の母校(東北学院大学)に,K先生という方が勤務されている。小柄で化粧っ気のない女性であるが,研究に対する情熱のようなものを感じる方である。

私とは合気道つながりで縁があり,長男の夢を具体化するに際し,大いにご協力頂いた人である。いわば長男の恩人である。

#その恩人を私は,稽古でケチョンケチョンにしている(笑)

長男に対してかけてくれた「K先生の言葉」をいくつか紹介し,解説を付け加えようと思う。

 

「勉強は分からないと楽しくないですから、逆に楽しいと勉強したくなるものです。」

私は小学校時代,学校の勉強は大っ嫌いだったが,宇宙は大好きで,宇宙の本を読み漁っていた。

「何でそんな事まで知ってんの?」と先生も驚くほどであった。

学校の勉強は楽しくなかった。
だから勉強しなかった。

星の勉強は本当に楽しかった。
楽しかったから,どこまでも勉強した。

では楽しくない学校の勉強を,楽しくするにはどうしたらいいのだろうか。私だったら,

  • 算数ならば,問題を解く楽しさを教える。新聞やネットで流れているちょっとした面白い問題を,一緒に楽しみながら解いてみる。
  • 国語の漢字や社会のように,憶えることが中心ならば,習慣づくまで毎日コツコツ訓練を実施する。
  • 理科のように,机上の学問+実験の両方で理解が進むものは,実際に実験をしてみる。それが無理なら,実験の様子を詳しく話してもらう。

こんな感じで工夫すると思う。

 

「大切なのは国語力です。国語力が無いとあらゆる分野の説明文が理解出来ません。国語力をあげる、最も簡単で楽しい方法は沢山本を読むことです。大人側のテクとしては図書館に連れて行って、読む以外何も無い状態にしておくと自然に本を読むようになると思います。」

我々は普段,日本語でインプットを行い,日本語でアウトプットしている。つまりお互いに考えていることを相手に伝えるための「手段」「道具」「ツール」,それが日本語なのである。

道具の使い方に精通していなければ,いい仕事はできない。だから我々は日本語,すなわち国語を学ぶのである。

K先生が後半に言いたかったことは,本を読む以外に何もできないという環境を作り出しましょうということ。

子供が勉強を始めたら,親はテレビを消して本でも読みましょう。
子供部屋にはマンガやゲームは不要なので,排除しましょう。
逆に,マンガやゲームが存在しない場所(リビングなど)で勉強させましょう。

とにかく,勉強に集中できる環境を作ってあげればいいのである。

 

「小学校の基礎力は大切です。簡単な暗算ができずに,いちいち携帯の電卓機能で計算する光景を見かけますが,正確でなくても概算がパッと出せるようになっておかないと,だんだん何をするにもおっくうになり,嫌になってしまいます。」

最近の大学生の計算力低下を憂う,教員ならではの言葉である。

先日の夏祭りに,地元の中学生に手伝いに来てもらった。私の隣でおもちゃの販売を担当してもらったのだが

「1000円引く750円のおつりはいくらですか?」
「600円のおもちゃで5000円もらったら,おつりはいくら渡せばいいんですか?」

といちいち尋ねてくるのである。

「引き算ではなく,足して1000円になる金額を出せばいい。それがおつりなんだよ。」

と教えたのだが,イマイチ伝わらなかったようだ。

計算が遅いとカッコ悪い。簡単な暗算すらできないと,仙台弁で言うところの「やんだぐなる」のである。やんだぐなるから勉強しなくなる。

 

「書いてある事や説明された事を,自分の言葉で説明したり,たとえ話で説明したり,図を描いて説明できる能力が必要です。話を聞きながら頭の中にイメージが浮かぶ,これが大事なのです。」

話を聞きながら,頭の中でイメージが浮かぶ。話を聞いたら「それはこういうことですか?」と図に描いて確認する。この能力は,本当に大事である。社会に出たら必須の能力と言っていい。

先生から何か新しい事を習ったら,図を描きながら自分の言葉で説明できるだろうか。説明できれば理解できているし,説明できなければ理解が甘いということ。そこが復習のポイントになると思う。

部屋に1枚,ホワイトボードを用意して欲しい。頭に浮かんだことを,サッと書いて説明できるような,適度な大きさのホワイトボードがあると,お子さんの理解度を簡単に確認できると思う。

 

「人に教える事が大事です。人に教えるという事は理解していないとできません。人に教える事で,自分が理解できていない部分を明らかにできます。自分だけの秘密にしておかないで,どんどん人に教えるのです。それが自分の勉強になるのです。」

進学校のクラスの雰囲気は,ライバルを蹴落とすために黙々と勉強するような雰囲気ではなく,互いに教えあう雰囲気があるという。 自分の理解を他人に伝えることで,記憶が定着する。他人に伝えるために考えると,理解が足りない部分に気づかされる。人に教えるということは,実は自分の勉強になるのである。

確かに,K先生は人に教えるのが大好きである。自分の言葉が伝わらなければ,別の角度から説明したり,たとえ話を使ったりと,とにかく相手に伝わるように,伝わるように話をしてくれる。それが自分の勉強にもなる事を,K先生はよく知っているのである。

私が道場を作った理由は,復習したかったから。技を定着させたかったから。師匠からある程度の技を学んだら,今度はそれを弟子に教えることで,技がさらに深まる。つまり道場を運営する人は,人に教えることが自分の稽古になることをよく知っているのである。

 

「ある分野を集中して勉強すると,それに引っ張られるようにして他の分野の能力も向上するようです。」

人間の能力は,特定の分野だけが突出して伸びるものではない。特定の分野だけを勉強していたとしても,その過程で自然と様々な分野の勉強も行っているはずである。

公立中高一貫校の入試は,国語や算数のように特定の能力を問う問題ではない。その子の小学生としての総合的な能力を問う問題なのである。

だから入試は「適正検査」,問題は「総合問題」と呼ぶのである。

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番外編 その4 合否を分けたもの

二華中を語るときに,倍率15倍という数字がセンセーショナルに取り上げられがちである。

確かに,定員80名に対して,受験者1196名であるから,1196÷80=14.95≒15倍である。

しかし私は上位300名位の競争だったと考えている。
なので実質の倍率は3~4倍程度だったのではないか。
その300名も、実力にはほとんど差がなかったはず。

では何が合否を分けたのか。

私が思うに「本番で実力が発揮できたかどうか」これが合否を分けたのだと思う。

スポーツの試合でも,演奏会でも,ガッチガチに緊張していたら,普段の実力は発揮できない。

つまり実力を発揮できるかどうかは,いかにリラックスして本番に望めるかに掛かっているのである。

では本番でリラックスするにはどうすればよいか。

それは十分に練習を積むことだと思う。

全国の公立中高一貫校の過去問を一冊やり終える。

100ます計算や漢字プリントを毎日こなす。

そうしてコツコツと積み上げた練習が,本番でのリラックスを生み,本来の実力を発揮させるのだと思う。

また「普段通りやればいいんだよ」「ダメでもいいから,力を抜いて行ってきな」こんなお父さんお母さんの言葉が,お子さんの肩の力を抜いてくれるのではないだろうか。

校長先生はこうおっしゃった。

「偶然入った子はいない」

全くその通りだと思う。

二華中を受験させるお父さん,お母さんに伝えたい事がある。それは

「お子さんがリラックスして受験できるように,気を配って」

である。

それだけは切にお願いしたい。

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番外編 その3 塾とのお付き合い

長男が二華中に入学してから,副校長先生に何度か言われたことがある。それが

「我々を信じて欲しい」

である。その意味を説明しようと思う。

長男が通っていた某塾。この塾では二華中合格者に対して「進学後も通塾するように」としつこいほどの勧誘が行われたという。

「二華中に通う子は,進学後も皆塾に通いますよ」
「進学後も通わないと,絶対ついていけなくなりますよ」

当時6年生の長男に対して,軟禁に近い状態で,脅すかのように勧誘されたとの事である。長男からその話を聞いた私は,世話になった塾ではあったが,逡巡せずに辞めさせた。

中学校からは教える内容が高度になる。当然単価もはね上がる。二華中生が通う塾となれば宣伝にもなる。だから塾も必死で勧誘するのだろう。しかし、塾の都合にこちらが付き合う必要はない。

塾は頼るものではなく利用するもの。勉強のペースメーカー、良質の問題集の入手、質問する権利、情報を得る権利、その程度の位置づけだった。つまりもともと塾の位置づけは低かったのだ。だからお世話になった先生がいようが,塾でしか会えない友達がいようが,辞めさせることには全く抵抗はなかった。

その判断は正しかったと今でも思う。

 先日,担任の先生と話をする機会があったのだが,生き生きと通学する生徒がいる反面,疲れた顔で通学する生徒も多いのだという。

二華中は授業のコマ数が多いため,6時間授業,7時間授業が普通に行われている。予習・復習もしなければならないし,宿題も多い。

学校とは別に,塾に通い,塾からも宿題を出される。塾の授業は必ずしも学校の授業とは連動していない。

平日も,休日も,勉強,勉強,勉強。これでは疲れるのも無理はない。

先日行われた二華中生の実態調査の結果と,中間試験の結果を踏まえると,塾に通っている子の成績は,必ずしもいいものではなかったという。

副校長先生がおっしゃる「我々を信じて欲しい」の意味は

「塾を否定はしないが,二華中が用意するカリキュラムをしっかりとこなしてくれれば,成績は自然に伸びますよ。」

である。

これは二華中に限らず,どの中学でも同じだと思う。

二華中を受験させるお父さん,お母さんに伝えたい事がある。それは

「塾とのお付き合いはほどほどに。お子さんに塾が本当に必要かを見極めて」

である。

それだけは切にお願いしたい。

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番外編 その2 「どこの塾がいいですか?」

合格通知が届いてから,長男の二華中進学の噂が町内に広がり始めた。

生まれも育ちも地元。
地元の自動車整備工場。
地元商工振興会の会員。
地元で合気道を教えている。

だから顔が知られている。

狭い町内という事もあり,噂が広がるのも早い。たまたますれ違った同級生から突然「聞いたわよ~,すごいじゃない」と話しかけられて,本当に驚いた記憶がある。

そんなこんなで,小学生の子を持つお父さん,お母さんと話をしていると,必ず聞かれる事がある。それが

「どこの塾がいいですか?」
「どこの塾に通わせたの?」

である。

私の答はいつも同じ。「塾はどこでもいい」である。

中学受験は親の受験と言ってもいい。
割合で言えば親:子=8:2である。

親は子供に勉強させ,子供の力を引き出す「名参謀」になるべきである。

野球で言えば監督,
フィギアスケートで言えばコーチ、
ボクシングで言えばトレーナー,
カーレースで言えばナビゲーターである。

家庭で「親と一緒に勉強する」という事がとても大事。

だから塾の扱いは低かった。せいぜい

・勉強のペースメーカー
・情報収集の手段
・質問する権利を得る

この程度の扱いである。

「どこの塾がいいの?」
「週何回通わせたらいいの?」

という議論は二華中受験の本質ではないという事がお分かり頂けただろうか?

勘違いしないで欲しいのだが,親が講師となって教えなさいとは言っていない。子供と同じ問題を解かなくてもいい。自分は資格試験の勉強でもしていてもいいのである。あるいは小学校の教科書を読んでいるだけでもいい。

もし問題に関して質問されたら,解答解説を見ながら説明してあげればいいし,分からなければ質問内容を整理して学校や塾の先生に尋ねられるように してあげればいい。

親が勉強する姿勢を見せる。ただそれだけである。

二華中を受験させるお父さん,お母さんに伝えたい事がある。それは

「お子さんと一緒に勉強する,その覚悟を持って下さい」

である。

それだけは切にお願いしたい。

 

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番外編 その1 やりすぎた~orz…

ある日の土曜日。長男は休日。私は仕事。

いつも通り朝のメニューをこなし,土曜日の一日で行う勉強について長男と話し合う。

受験生とは言え,小学校6年生。遊びたい盛りであるから,丸一日勉強はさせられない。

「ここまでできたら,遊びに行ってもいいんじゃないか」
「うんわかった」

そして私は出勤,長男は勉強開始。私が帰宅する頃には,予定通り進んでいるだろう・・・そうなるはずだった。

夕方帰宅。長男はまだ遊びから帰っていない。成果物を見てみると・・・明らかなやっつけ仕事。予定通り課題をこなしてはいるのだが,肝心の「質」が伴っていない。「遊びに行きたい」という気持ちでやっつけたのがミエミエ。カッと頭に血が上るが,どうにかこらえて長男の帰宅を待つ。

日立では,怒ったことはほとんどなかった。一度だけ何かで怒った時は「あの鈴木が怒った」と社内で噂になった程である。人は私を見ると,かなりの圧を感じるらしい。圧をかけられて怒られたら、こちらが望む反応は引き出せない。だから私は努めて怒らないようにしている。

そして長男帰宅。

夕食,風呂を済ませ,勉強開始。

成果物を見ながら語りかける。

「確かに進んではいるけれども,これは明らかにやっつけ仕事だよね?」
「遊びに行きたいという気持ちが強くて,やっつけただろ?」
「やるべきことを放り出して,遊びに行った。それでいいと思う?」

もちろん反論はできない。父親の目の前でやり直し。

終わったと思っていたのに,やり直しを命じられるのは辛い。早朝から勉強して,遊び疲れて,もう眠い。どうにかこの場から逃がれたいが,それもできない。

追い詰められた長男は,ゲホゲホと咳こみ始める。母親だったら「もういいよ,今日は寝なさい」と優しく言うのだろうが,私は父親。世の中の厳しさを教えるのがその役目。

「やるべきことをやってねぇんだから,終わるまで寝ちゃいけねぇ」平然と言い放つ。

やがてゲホゲホが最後に「オエッ」となる。それでも私は許さない。

ついには本当に吐きそうになる。サッとゴミ箱を渡し,その中に吐かせる。

よだれをたらし、涙目になりながら,こちらを見上げる長男。

「吐き終わったか?じゃ続けろ」

私は平然と言い放つ。

どうやっても逃げられない,どうやっても許してくれないと悟った長男は,泣きそうになりながらもどうにか課題を終わらせた。

こういう経験は,一度は必要だと思う。しかし今になって思えば「やり過ぎたかな~」と思う。

世の中の厳しさを教えるのも大事だが,もう少しやり方はあったかも。

この一件で勉強が嫌いになってしまったら,長男は私と同じく勉強嫌いの少年になってしまっただろう。そうなったら何のために受験させたのかが分からなくなってしまう。

二華中を受験させるお父さん,お母さんに伝えたい事がある。それは

「世の中の厳しさを教えてあげて」

それと同時に

「お子さんを勉強嫌いにさせないで」

である。

それだけは切にお願いしたい。

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二華中への道 エピローグ

※この記事は平成22年8月時点に執筆したものです

全国的に猛暑である。仙台も例外ではない。毎日汗だくでの作業である。そんな暑さもお盆を迎え,少しは和らいだようである。

長男と本格的に受験勉強を始めたのが,去年の今頃であった。

親子で毎朝5時半に起きて,100ます計算と漢字の書き取り,作文に過去問演習。それをひたすら繰り返した4ヶ月の日々。

「二華中への道」は,その4ヶ月間に蓄積した二華中受験のノウハウ集である。長男が合格したら,二華中を受験するお子さんと親御さんのために公開しようと思い,書き溜めておいたものである。

合格発表後の平成22年2月にすべての原稿を書き終え,毎週水曜日に1話ずつ公開するように設定しておいた。その時点では連載終了の8月が遠い未来に思えたものだが,その間に各種手続き,制服・学用品の購入,入学式と続き,私自身もPTA活動を引っ張る立場で働くなど,多忙な日々を過ごすうちに,あっという間に連載終了を迎えてしまった。

・・・

このブログにはアクセス解析機能がついている。それによると,通常は1日100アクセス程度であるが,水曜日だけは200~300アクセスに増えている。棒グラフで表示させると,毎週水曜日だけ突出している様がよく分かる。またどんなキーワードでこのブログにたどり着いたかを調べることができるのだが,「二華中」にプラスして「説明会」「過去問」「塾」「対策」「偏差値」などのキーワードでたどり着いているようだ。

受験生の親御さんが,二華中受験の情報をいかに欲しているかがよく分かる。「二華中への道」は,そんな方々のお役に立てたのではないだろうか。

・・・

二華中は素晴らしい中学である。

新しい校舎に充実した設備。
頭の回転が早く,吸収する能力が高い生徒達。
担当教科の技量もさることながら,やる気に満ち満ちている先生方。
それらをバックアップする個性溢れる保護者の方々。
そして二華中生を暖かく見守ってくれる地元の方々。

二華中は受験するだけでも価値がある。

「目標や目的意識」を持った勉強ができる。
「自分の将来」を真剣考えることができる。
「本物の競争」に触れることができる。
そして何より親が勉強するようになる。私はこれが一番の収穫だったと思う。

・・・

伝えたくても伝えきれないことが沢山ある。文章ではとても表しきれない思いもある。もし,私と話をしたい親御さんがいれば,私を訪ねてきて欲しい。

伝えられる範囲でお伝えし,見せられる範囲でお見せしようと思う。

 

二華中への道・・・Fin

 


 

P.S.1

本編は終了しましたが,失敗談や塾とのお付き合いその後など,まだ若干のネタがあります。不定期ではありますが,今後も何回か投稿致します。

それまでの間,受験に関するテーマ「受験侍」(長男が小学校低学年の時に珠算検定を受検した際のエピソード)、「2級ガソリン自動車整備士」(私が2級自動車整備士を受験した際のエピソード)を,是非ご一読下さい。

『二華中への道』にも通じる「受験ノウハウ」が垣間見えます。

P.S.2

「二華中への道」の感想を募集します。各記事のコメント欄に「コメント」という形で投稿して下さい。保護者の方々に限らず,小中学生,教育関係者,二華中関係者、OBOGなど,どなたでも結構です。頂いたご意見は,お名前を伏せた上でセミナーや書籍で使う場合がありますので、その旨ご了承ください。

特に

「私は子供にこんな指導をした」
「受験生のために,環境をガラッと変えました」
「こうしたら勉強するようになりました」

などのご意見は大歓迎です。

 

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その26 合否が出たら

 

○ポイント

  • 結果通知は必ず本人に開封させる
  • 合格した場合
  • 不合格だった場合
  • お世話になった方々に挨拶をしよう

 

○結果通知は必ず本人に開封させる

結果通知は書留で届くのだが,必ずお子さんに開封させるべきである。

どのような結果であっても,他人から知らされるのではなく,自分で知り,結果は自分で受け止めるのである。

 

○合格した場合

「合格と不合格は紙一重。今回はたまたま合格しただけである。」
「合格したから偉い訳ではないし,不合格だからダメではない。」
「合格した以上,勉強しないことは許されない。」
「君は不合格だった人たちの分も背負っている。」
「勉強しなければ二華中は辞めてもらう。」

私が長男にかけた言葉である。

 

○不合格だった場合

「二華中ではなく,地元中学により強い縁があるということ。
 地元中学で素晴らしい先生,友人との出会いがある,ということである。」
「不合格だったとしても,失ったものは何もない。
 むしろ中学校生活のいいスタートが切れるであろう。」

私だったら,こんな言葉をかける。

 

○お世話になった方々に挨拶をしよう

合否に関わらず,お世話になった方々へ結果報告を兼ねて挨拶に行って欲しい。

お子さんのために自分の時間を割いてアドバイスをしてくれた方に,結果を報告する事は人として大事なこと。

それを教えるいい機会でもある。

 

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その25 本番当日

 

○ポイント

  • いつも通りに起きて,いつも通りのメニューをこなそう
  • 服装で合否は決まらない
  • 本番を模試のように
  • 待ち時間に手帳を読もう
  • 受験会場に子供を送り出したら,親に出来ることは何もない

 

○いつも通りに起きて,いつも通りのメニューをこなそう

よほど遠方の受験生でないかぎり,いつも通りの時間に起きて,いつも通りのメニューをこなして欲しい。

私の長男は毎朝5時30分に起床し,100ます計算5種類と漢字100問をこなしていた。

これは本番当日であっても変わらず実施した。

とにかく,本番当日であっても,いつもと変わらず過ごすことである。

 

○服装で合否は決まらない

よほどひどい格好でない限り,服装で合否は決まらないので,普段通りの服装がいいと思う。

二華中受験の風景をテレビで見たが,同じような服装の集団が,団体様で受験会場に向かう光景には少し引いた。

普段着慣れない服を着せられ,かたぐるしい雰囲気に放り込まれたら,嫌でも緊張が高まってしまったのではないだろうか。

長男は普段着のジャージで受験した。妻は「失敗したかなー」と言っていたが,何もかも普段通りだったから,かえってよかったのでは?と思う。

服装で合否は決まらない。
普段着が一番いいと思う。

 

○本番を模試のように

本番であっても緊張せず,模擬試験のようにリラックスして臨めればいいと思う。

そのために親にできる事は,以前にも述べた通り

「合否はどっちでもいい」

という態度なのである。

「模擬試験のようにできたよ」

長男は本番当日を振り返りこう言った。それでいいと思う。

 

○待ち時間に手帳を読もう

勉強の「見える化」の一貫として作成した手帳。その手帳を,待ち時間に読むとよい。

総合問題が終わると,友達どうしが集まって「あの問題できた?」「あー失敗した~」なんて会話が聞こえてくるが,そんな事をすれば不安になるだけである。

さっさと気持ちを切り替えて次の作文のことを考えよう。

手帳に書き写しておいた,作文の朱書き一覧を読む,などして過ごした方がいいと思う。

 

○受験会場に子供を送り出したら,親に出来ることは何もない

子供を受験会場に送り出したら,親に出来ることは何もない。

自分の子供を信じて任せるしかないのだ。

合格発表まではやきもきさせられるが,中学入学の準備はしておいた方がいいと思う。

合格であっても,不合格であっても,中学校に進む事には変わりはないのだから。

投稿者 二華中への道 | タグ付き , , , , , , , , , , , | コメントを残す