長男が二華中に入学してから,副校長先生に何度か言われたことがある。それが
「我々を信じて欲しい」
である。その意味を説明しようと思う。
長男が通っていた某塾。この塾では二華中合格者に対して「進学後も通塾するように」としつこいほどの勧誘が行われたという。
「二華中に通う子は,進学後も皆塾に通いますよ」
「進学後も通わないと,絶対ついていけなくなりますよ」
当時6年生の長男に対して,軟禁に近い状態で,脅すかのように勧誘されたとの事である。長男からその話を聞いた私は,世話になった塾ではあったが,逡巡せずに辞めさせた。
中学校からは教える内容が高度になる。当然単価もはね上がる。二華中生が通う塾となれば宣伝にもなる。だから塾も必死で勧誘するのだろう。しかし、塾の都合にこちらが付き合う必要はない。
塾は頼るものではなく利用するもの。勉強のペースメーカー、良質の問題集の入手、質問する権利、情報を得る権利、その程度の位置づけだった。つまりもともと塾の位置づけは低かったのだ。だからお世話になった先生がいようが,塾でしか会えない友達がいようが,辞めさせることには全く抵抗はなかった。
その判断は正しかったと今でも思う。
先日,担任の先生と話をする機会があったのだが,生き生きと通学する生徒がいる反面,疲れた顔で通学する生徒も多いのだという。
二華中は授業のコマ数が多いため,6時間授業,7時間授業が普通に行われている。予習・復習もしなければならないし,宿題も多い。
学校とは別に,塾に通い,塾からも宿題を出される。塾の授業は必ずしも学校の授業とは連動していない。
平日も,休日も,勉強,勉強,勉強。これでは疲れるのも無理はない。
先日行われた二華中生の実態調査の結果と,中間試験の結果を踏まえると,塾に通っている子の成績は,必ずしもいいものではなかったという。
副校長先生がおっしゃる「我々を信じて欲しい」の意味は
「塾を否定はしないが,二華中が用意するカリキュラムをしっかりとこなしてくれれば,成績は自然に伸びますよ。」
である。
これは二華中に限らず,どの中学でも同じだと思う。
二華中を受験させるお父さん,お母さんに伝えたい事がある。それは
「塾とのお付き合いはほどほどに。お子さんに塾が本当に必要かを見極めて」
である。
それだけは切にお願いしたい。