その16 親子で作文(3)

 

○ポイント

  • 新聞や雑誌に投稿してみよう
  • 手紙を書こう

 

○新聞や雑誌に投稿してみよう

私は日経新聞を購読しているが,教育関連記事で時々,読者参加型の記事が掲載されている。あるテーマに沿って読者からの投稿を募り,それをまとめて記事にするのである。例えば

「受験を控えた子供の体調管理をどうする?」
「学校への連絡,どうしてる?」
「子供部屋の整理整頓,どう習慣づけている?」

などである。

文字数が400字程度という制限もあり,「面白そうだから投稿してみよう」と長男をけしかけ,二人で真剣に文章を書いて投稿した。

結局掲載はされなかったのだが,日経の担当記者から電話がかかってきて「投稿ありがとうございます。何らかの形で掲載するかも知れないので,一応許可を下さい。」と言われ,親子で興奮したことがある。

日経の記者が求めるものは何か。

日経の記者が「おっ」と思うようなことは書けるか。

400字にまとめるにはどうしたらいいか。

文章のプロに読んでもらうために色々頭をひねったのだが,その経験が長男の受験にも生きたと思う。

 

○手紙を書こう

最近は何でもメールで済ませるようになったため,手紙を書く機会が本当に減ってしまった。

手紙を書くということは,内容もさることながら,文字のていねいさや,そこに込める気持ちが重要である。

長男の夢を具体化するために,現役の研究者に会いに行ったことについては既に述べたが,その研究者宛にお礼の手紙を書かせてみた。

もちろんこれも作文の練習になるから,設計メモを作成させ,一度原稿用紙に書いてから朱書きし,訂正後にようやく便箋に書かせた。

便箋に書く際も,ていねいに,ていねいに,お礼の気持ちを込めて書くよう指導した。

後日,その研究者から,実にていねいな返信の手紙が届いた。

そこには大変貴重な、受験へのアドバイスが記してあった。

大人と心のこもったやりとりを行うというこの経験は,長男の一生の宝になると思う。

 

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その15 親子で作文(2)

 

○ポイント

  • 親が採点しよう
  • 朱書き一覧を作ろう
  • 作文は社会に出てからも役に立つ

 

○親が採点しよう

いよいよ採点。

最初は点数にこだわらず,親の目で「ん?」「おや?」と思ったところに赤ペンで印をつけていく。

採点者の立場に立ったときに,「ん?」と思ってしまうような文章には,やはり欠陥があるのである。

結論に至る過程がおかしいなど,論理展開に問題があるならば,それは設計メモから見直した方がよい。

文章の表現がおかしければ赤で訂正する。

「自分だったらこう書く」
「自分だったらこう表現する」

を書けばよい。

朱書きをしたら,必ず書き直しをさせる。

最初の文章と比べて,格段に読みやすくなっているはずである。

書き直しに難色を示すお子さんもいるだろうから,作文を書き始める前に,1回の提出で終わると考えないで,2回目や3回目でようやくOKをもらえるものであると言い含めておいた方がいいだろう。

作文や採点に慣れたら,塾や担任の先生に相談して「採点基準」を手に入れると良い。

模試の作文が戻ってきたら,どのような観点で採点しているのかをじっくりと分析し,採点に生かすと良い。

ある程度作文に慣れたら,過去問の作文問題を実際に解かせるとよいだろう。

 

○朱書き一覧を作ろう

作文をある程度こなしたら,過去の朱書きをまとめた「朱書き一覧」を作ると良い。

作文は過去の失敗を生かす機会がなかなか訪れないのだろう。

「この表現,前も×にしたじゃん」ということが何度かあった。

なので過去の朱書きをまとめた「朱書き一覧」をExcelで作成し,一読させてから作文を書かせた。

これは本番当日も持参し,待ち時間に読ませた。

朱書きするポイントはお子さん毎に違うだろうから,お子さん独自の一覧を作ってあげるとよいと思う。

 

○作文は社会に出てからも役に立つ

あくまで私の私見であるが,二華中の場合,総合問題であまり差はつかないため,作文で差をつけているのだと思う。おそらく総合問題で9割以上取れる子のうち,作文がよく書けている子を選び,志願書と面接で最終決定するのではないだろうか。

そう考えると,作文のウェイトはかなり大きいと思う。

文章力というものは社会に出てから大いに必要となる。お子さんの作文を採点し,一緒に考えることで,親御さんの文章力も鍛えられるのだから,二華中を受験する/しないに関わらず,是非とも親子で取り組んで欲しいと思う。

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その14 親子で作文(1)

 

○ポイント

  • 作文とは思考を他人に伝える手段
  • テーマは日々の気づきから
  • 設計メモを作ろう
  • ルールに従って文章を書く

 

○作文とは思考を他人に伝える手段

作文は思考を他人に伝える手段である。

作文が下手ということは,いくら優れた思考ができても,それを他人に伝えられないということを意味している。

他人に伝えられないということは他人からの評価を受けられないということであり,結局は考える力そのものを疑われてしまう。

入試に作文があるのは,その子の思考力を,アウトプットされた結果から見ることができるからである。

端的に言えば,作文で頭の良し悪しを見ているのである。

だから作文は絶対におろそかにしないで欲しい。

 

○テーマは日々の気づきから

作文にはテーマが必要だ。

テーマは何がいい?

テーマ選びのポイントは「親が子に考えて欲しいこと」である。

例えば・・・

  • お年寄りが重い荷物を持っていて困っている。どうしたらいい?
  • 小さい子が泣いている。どうしたらいい?
  • なぜ交通ルールがあるのかな?
  • よそのお宅を訪問するときは,何に気をつけたらいい?
  • 食事のマナーって何だろう?

こんな感じで,親が日頃得ている「気づき」でよい。

#一昔前なら,家にいるおばあちゃんから学ぶようなことですね。

 

○設計メモを作ろう

文章をいきなり書き始めてはいけない。

まず設計すること。

どの業界でもそうだと思うが,製造業においては,モノ作りを始める前に,必ず「設計」をするよう厳しく指導される。

本棚一つ作るにしても,設計せずに始めてしまうと,材料を無駄にしてしまったり,肝心の本が全然入らなかったりと,散々遠回りした挙句に作り直しになってしまう。

いきなり作らずに,きちんと設計した方が結果的には早いのである。

作文は大きく3つの構成がいいと思う。

すなわち「起承転結」の「転」を抜いた「起承結」である。

起で採点者の気持ちを掴む。

承で自分や他人の経験から,こう思った,このようにした方が良かったなどを述べる。

結で結論を述べる。

起承結それぞれでどんなことを書くのか,箇条書きで列挙していく。

列挙する際は逆に,「結→承→起」の順で行うとよい。

まず結論を出し,その結論に向かって論理を展開するという流れである。

 

○ルールに従って文章を書く

設計メモに従い,文章を書いていく。

制限文字数の9割以上を埋め,文字数の配分は起が1/4,承が1/2,結が1/4の割合で書く。

話し言葉は使わず,履修漢字は送り仮名も含めて適切に使用する。

ます目の使い方など,作文のルールは守る。

文字は「読んでいただく」という気持ちでていねいに書く。

書き終えたら黙読し,前後のつながりがおかしい場所や,文章のねじれ,くどい表現がないかを確認する。

・・・

次回は採点とアフターフォローについて書く予定です。

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その13 新聞を読もう,読ませよう

 

○ポイント

  • 新聞を読ませよう
  • 記事の切抜ノートを作ろう
  • 時事問題を説明しよう

 

○新聞を読ませよう

お子さんには,新聞を読む習慣をつけさせて欲しいと思う。

小学生には難しい漢字や表現も登場するが,興味がある記事であれば,少々難しい漢字や表現でも,どうにか理解するものである。要は一度身体を通しておく。

そうすれば教科書や辞書で偶然その漢字や表現に出会ったときに「あっ」と思い出す。その時に知識が定着するのである。

 

○記事の切抜ノートを作ろう

私は日経新聞を購読しているが,長男には少々難しい。

そこで面白そうな記事は切り抜いてノートに貼り付け,時々読ませるようにしている。

特に科学技術,環境問題,時事問題である。

例えば・・・

・月面に巨大な縦穴(平成21年10月25日(日))
 地球にある溶岩トンネルと同じ原理で,月面にも巨大な地下空洞があるという記事。深さ約90メートル,長さは数10キロに及ぶ見通し。今回発見されたのは,巨大な地下空洞につながる縦穴。巨大な地下空洞は将来的に,月面基地の建設最有力候補地となる。

・月に豊富な水(平成21年11月15日(日))
・月面の水に熱い視線(平成21年12月13日(日))
 月の北極や南極地方にあるクレーターの底は,太陽の光が永遠に当たらない。そのため,水が氷の状態で保存されている可能性がある。NASAが月に探査機を飛ばし,南極にあるクレーターの底めがけて2トンのおもりを落下させ,衝突の反動で宇宙空間へ飛び出した物質を分析したところ,大量の氷が含まれていたという記事。

月面に宇宙基地を作るとしたら,どこが有力候補だろうか。

私だったら,水の確保が容易なクレーターの近くで,かつ地下の巨大空洞がある場所を選ぶだろう。

天然の屋根がある場所であれば,直射日光や雨露をしのげる(?)し,クレーターを掘れば飲み水は確保できそうだ。

もし面接で「最近気になったニュースはありましたか?」と問われた場合,上記の通り回答できるように,長男と繰り返し練習した。

 

○時事問題を説明しよう

時事問題に関しては,ETC車載器と政権交代を関連付けて説明した。

以前はETC車載器が品薄で,どこへ行っても買えないという状態だった。需要に供給が追いつかないのである。それが一転して,ETC車載器の買い控えが始まり,供給過多になってしまった。

一体何があったのか。

政権交代である。

高速道路が1000円になったから買う,しかし無料になりそうだから買い控える。政権交代が,消費者の消費行動にかくも影響を与えるという一例である。もちろん,メーカーや販売店にも少なからず影響はあったであろう。

これが「世の中が動く」ということである。

他にも二華中が掲げる「地球環境」について考えさせる記事があれば,その都度切り抜いて保存しておいた。

日経切抜ノートはまもなく30冊。今でも時々長男と読み返すようにしている。

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その12 過去問,模試の活用法

 

○ポイント

  • 問題を3つに分類しよう
  • ノートを作ろう
  • 問題集はコピーして使おう
  • ケアレスミス一覧を作成しよう
  • 自己採点と他己採点を見比べよう
  • 解答例に近づけよう

 

○問題を3つに分類しよう

過去問,模擬試験は弱点発見のためにある。 まずは問題を解き,採点してみる。 そして以下のように3つに分類する。

○:内容を理解していて,正解だった
△:内容を理解していたが,ケアレスミスで不正解だった
  内容を理解していなかったが,マグレで正解だった
×:問題の意味すら理解できなかった

 

○ノートを作ろう

大事なのは,△と×に対する対策である。

いずれも,問題を切り抜いてノートに貼り付ける。 そして正解を導くために,何が必要だったのか,どんな知識が足りなかったのか,自分の考え方のどこが間違えていたのかを,ノートに記入するのである。

最初は親が一緒になってノート作りをすると良い。 またその際,動機的原因の追及も併せて行うと良い。

 

○問題集はコピーして使おう

問題集や模試は,ノート作りのために1部コピーを取り,コピーで解くとよい。 (長男の受験に際しては,コピー代だけで5,000円以上かかったと記憶している)

問題集は可能ならば2周して欲しい。 コピーを取っておけば,2周目で原本に書き込めるからである。

3周以上するならば、問題集をスキャンしてパソコンに取り込む、いわゆる「自炊」をした方がいいだろう。自炊して「ファイル」となった問題集を、パソコンからプリンターで印刷して、それを解く。

自炊や問題集に関しては二華中受験必須アイテムを参照して欲しい。

 

○ケアレスミス一覧を作成しよう

特に軽く考えないで欲しいのは,ケアレスミスである。正解を導く力があっても,ケアレスミスのために減点される。これは本当にもったいないと思う。

私の場合,長男のケアレスミスの傾向を集めたケアレスミス一覧を作成し,模試や本番前に長男に読ませた。

 

○自己採点と他己採点を見比べよう

模擬試験に関しては,模試当日と,採点結果が返ってきた日と,2回に分けてノート作りを行った。

自己採点はどうしても甘くなりがちだ。 模試当日の自己採点と,採点者による採点がどのように違っているのかを見比べると,色々と勉強になる。

 

○解答例に近づけよう

特に社会の分野で,解答が「解答(例)」と表示されていて,答えが一つに定まらない場合がある。

自分の解答で合っているのか自信が持てない場合があると思うが,解答(例)に自分の考えを近づけると考えるべきである。

なぜならそれが最も安全な解答なのだから。

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その11 総合問題の解き方テクニック

 

○ポイント

  • 問題は3周する
  • マーキングする
  • 採点者が一瞬で正解と判断できる答案を書こう

 

○問題は3周する

問題は3周して解いて欲しい。

  • 1周目

    まずは一瞬で解ける/解き方が分かる問題を解いていく。考えないと解けない問題や,一瞬で解き方が分からなかった問題,複雑な計算を要する問題は飛ばしてしまう。とにかく最初の1周で,解ける問題は全て解いてしまう。そうすることで,点を取れる問題は確実に取ることができるし,問題の全体量も把握できる。

  • 2周目

    1週目で飛ばした問題に取り掛かる。配点が高い問題を優先的に解いて欲しい。どうしても解き方が分からない問題の場合でも,何らかの答えを出すこと。

  • 3周目

    検算や見直しをしながら,答案用紙に答えを書き写す。自分が犯しやすい間違いを思い出せるとなおよい。時間が余れば,改めて解き方が分からない問題に取り組む。

 

○マーキングする

問題を解くために必要な情報に,マーキング(アンダーラインを引くこと)をする習慣を身に着けて欲しい。マーキングするポイントは,解答して欲しい内容,条件,正解を導くために必要なヒント,この3点である。

マーキングしながら読むことで,問題文中に隠されたヒントを見逃さなくなる。また出題者が何を求めているのかを見逃さなくなる。マーキングしながら問題を読むということはつまり,「問題をよく読む」ということになるのである。問題をよく読まなかったが故に全く違う答えを書いてしまう。本番でこれをやってしまったら,泣くに泣けない。

私の長男は本番の際、どうしても解けない問題があったのだが,3周目でもう一度よく読んでみたところ,重大なヒントにも関わらず,マーキングを忘れていたことに気づいたという。マーキングがいかに重要か,よく分かるエピソードである。

 

○採点者が一瞬で正解と判断できる答案を書こう

作成した答案の読者は,採点者である。採点者が「うんうん,そうだね」と思うのがいい答案である。逆に「ん?」と一瞬考えてしまうような答案は,悪い答案である。

採点者に一瞬でも考えさせてはいけない。採点者が一瞬で正誤を判断できる答案が書けなければダメなのだ。 答えが複数浮かんだ場合は,とにかく安全な答えを書いて欲しい。優秀なところを見せようなんて考えなくていい。最も安全な正解を書くのだ。

文章はシンプルに。とにかく採点者に一瞬で伝わるように書く。

文字はきれいに。とにかく採点者が一瞬でも「ん?何て読むの?」と思うような文字はダメ。

自分の実力は,答案という形でアウトプットして,それが正解であると採点者に判断されて初めて認められるのである。ぜひこの解答テクニックを身につけさせて欲しいと思う。

 

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その10 夢を持たせよう

 

○ポイント

  • 消極的な理由はダメ
  • 積極的な理由を語れるようになろう
  • 親は子の夢を具体化してあげよう

 

○消極的な理由はダメ

受験する理由は人それぞれだと思うが,二華中受験に関しては,消極的な理由は避けたほうがいいと思う。例えば

 「高校受験がないから」
 「親に行きなさいと言われたから」
 「地元の中学に行きたくなかったから」

これらの理由は,消極的な理由である。もし面接の際に意地悪な面接官がいれば,「別に二華中じゃなくてもいいのではないですか?」と言われ,答えに窮してしまうだろう。

 

○積極的な理由を語れるようになろう

だから消極的な理由ではなく,積極的な理由を述べて欲しいと思う。

「私は将来○○をしたいのです。そのためにはどうしても,△△という特色を持つ二華中で学びたいのです」 これが積極的な理由(の一例)である。

 

○親は子の夢を具体化してあげよう

一番肝心なのが,○○の部分,つまり「夢」である。

長男は研究者にあこがれていたのか,普段からエジソンや湯川秀樹の伝記を熱心に読んでいた。ただそれは「漠然としたあこがれ」であって,具体的な形にはなっていなかったと思う。

「漠然としたあこがれ」を「具体的な夢」にするため,私は母校(東北学院大学)の多賀城キャンパスを訪れ,長男を現役の研究者に会わせた。そこでは,研究内容や研究者になるために必要なこと,どんな勉強をしておいた方が良いか等,後々役に立つ貴重な話をしてもらった。

ナノテクノロジー,世界一強力な磁石,量子力学,実験室,実験装置,白衣,研究者のお仕事,実験,論文など,漠然としていた研究者の姿が,具体的な形となったようである。後日志願書を書く際も,この経験が大いに役に立ったのは言うまでもない。 (志願書については「その21 志望理由書(志願書)の書き方」(7/7公開)をご参照下さい)。

お子さんの持つ「漠然としたあこがれ」を「具体的な夢」にしてあげて欲しい。そのためにも,親御さんには行動力を発揮して欲しいと思う。それが「志願書の書き方」や「面接対策」のみならず,受検勉強を続けるモチベーション維持にも大いに役立つのだから。

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その9 100ます計算500問,漢字100問を日課に

 

○ポイント

  • 点数を稼ごう
  • 100点にこだわる
  • 100ます計算,漢字100問の効能
  • 毎朝100ます計算と漢字100問を解き,記録しよう
  • 解き終わった100ます計算,漢字100問は保存しておこう

 

○点数を稼ごう

私もそうだが,カネ稼ぎや点数稼ぎにこだわるのには,どうしても抵抗感がある。しかし現実にはカネを稼がないと家族を養っていけないし,点数を稼がないと試験には合格しないのである。点数稼ぎが汚いという発想は早々に捨てて頂きたいと思う。

 

○100点にこだわる

特に100ます計算や漢字100問プリントのようなものは、100点にこだわって欲しい。「90点でもいいや」と考えると、「80点でもいいや」「70点でもいいや」となり、やがては「赤点でなければいいや」という悪い方向に際限なく向かって行ってしまう。

模擬試験や作文のように、100点満点が難しい場合もあるだろうが,少なくとも気持ちの上では100点を目指すべきである。 100点にこだわることは,汚いことでも何でもない。それを社会を見てきた親が,自分の言葉で教えてあげればいいと思う。

 

○100ます計算,漢字100問の効能

100ます計算と漢字100問の効能は,他にも沢山あるだろうが,私が思うに「計算が早くなること」と「100点にこだわるようになる」の2点である。 計算が早くなれば,頭の回転が早くなる。 頭の回転が早ければ,問題を解くヒントを見つけるのが早くなる。 面接で想定外の質問が出ても,すばやく答えを用意できるようになるのである。

 

○毎朝100ます計算と漢字100問を解き,記録しよう

勉強を開始した当初,100ます計算の問題を公開しているサイトがあった。最初は毎日お世話になっていたが,9月末には自動生成するExcelを作った。

100ます計算を行う際は,ストップウォッチでタイムを計ること。計算が終わったら採点し,点数をつける。 1問間違える毎に,計ったタイムに+10秒する。これをスコアとし,スケジュールボードに高さの形で記録するのである。 例えば点数が98点で,タイムが1分30秒だったら,スコアは110秒となる。なのでスケジュールボードには11センチの高さでシールを貼り付ける。

これを加減乗除余の5種類と,漢字100問について毎日行い,折れ線グラフをつける。所要時間がだんだん短くなるため右肩下がりのグラフとなるが,ミスが多いとその日だけはピョコンと飛び出してしまう。これがかっこ悪いから,正確に解こうとする,つまり100点にこだわるようになるのである。

 

○解き終わった100ます計算,漢字100問は保存しておこう

100ます計算,漢字100問のプリントは,解き終わったら必ず保存しておこう。100ます計算5種類を行うと,1ヶ月で150枚のプリントが溜まる。これは捨てずに,キングジムに保存しておく。 後日述べるが,「勉強の見える化」に役立つのである。

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その8 スケジュールボードを作ろう

 

○ポイント:

  • スケジュールボードの作成
  • マイルストーンを書き込む
  • 直前1週間の予定を書き込む
  • 大切なことは,実行すること
  • 無理のないスケジュールを立てて,前倒しで終わらせる
  • スケジュールボードの効能

 

○スケジュールボードの作成

100円ショップのダイソー。自宅近くに2店舗あることもあり,好きでよく通っている(ついつい不要なものを買ってしまうのだが・・・)。

受験を決意した8月中旬。私はダイソーに行って,以下の品々を買ってきた。

  • 大き目のボード(ウレタン製?)
  • 模造紙
  • 色つきシール(5色程度)(大・小)

全部で500円程度だったと思う。

ボードを縦半分に切り,横長につなげる。これが台紙となる。同様に模造紙を縦半分に切り,1cm刻みで線を引く。1cmの幅が1日を表す。この台紙を壁やベッドサイドなど,一番目に付くところに固定し,模造紙を貼り付ける。

誰かに見せるわけではないので,子供の工作程度で構わないが,落ちたりズレたりしないよう,固定だけはしっかりとしておこう。

これで準備は完了。

 

○マイルストーンを書き込む

出来上がったスケジュールボードに,マイルストーンを書き込む。マイルストーンとは,日本語で言えば一里塚。模擬試験や塾,学校説明会など,何らかの区切りやイベントの日を書き込むのである。

本番はもちろんであるが,出願日や模擬試験,実力テストなどは最重要イベントと位置づけ,大きなシールを張って目立たせる。家族で食事や旅行などのイベントを計画する場合は,重要なイベントと重ならないようにスケジューリングする。そうすることで受験生が中心となり,受験に向けて家族が一体となれるのである。

 

○直前1週間の予定を書き込む

毎週日曜夜など,次の一週間の予定を決めて書き込む日を決める。先週分の遅れや,次の一週間のイベントも考慮し,予定を書き込む。あまり先々まで書いてしまうとリスケ(リスケジューリング、スケジュールの立て直し)が難しくなってしまうので,1週間分のスケジュールを立てるのがいいと思う。

 

実際のスケジュールボード
 
一番目立つところに掲示し、毎日眺めた

 

○大切なことは,実行すること

ここから大事なことであるが,

 スケジュールを立案することは実に容易だが
 スケジュールを実行することは恐ろしく難しい

ということである。以前にも述べた通り,強い意志を持って勉強するということは,小学生には難しいのである。「この日に今日はここまでを終わらせる」と意気込んでみても,見たいテレビがあればついつい見てしまう。見終わって勉強を始めた頃には眠くなってしまい,結局予定通り終わらない。

人によってはゲームやマンガなど様々であろうが,スケジュール通り進まないのはこの程度の理由である。そんなときは甘えを許さず,就寝時間を過ぎようが勉強させ,どうにか予定をこなした。

社会に出れば,予定通りに終わらなければ残業や,時には徹夜することもある。ノー徹ノーマル(ノーマル出勤,徹夜,そのままノーマル出勤)などは当たり前であった。そうでもしないと,後工程やお客様に迷惑をかけてしまうのだから,そうするのが当たり前。「予定通りできませんでした」は社会に通用しないのである。

 

○無理のないスケジュールを立てて,前倒しで終わらせる

とはいえ,そもそも無理のあるスケジュールでは,実行すること自体に無理がある。深夜までの勉強を前提としたスケジュールでは,小学生の体力では無理がある。

長男の場合「この位はできるだろう」という見通しが立ったら,少々甘めのスケジュールに設定しておいた。同時に「もし予定通りできたなら,明日の分も前倒しでやっていい」と言っておいた。予定通り終わる頃にはすっかりエンジンが温まり,もっとやりたい,明日の分もやっておきたいという気持ちになるようで,どんどん前倒しで予定を消化して行った。

この辺のサジ加減は,自分のお子さんに合わせて上手にやって欲しいと思う。

 

○スケジュールボードの効能

スケジュールボードの長さであるが,我が家の場合は,受験まで約4ヶ月だったので,スケジュールボードの長さは2m程度で済んだが,もっと早くから取り掛かるご家庭の場合,ボードの長さを長くするか,1日の刻み幅を細かくするなど,何らかの工夫をして欲しいと思う。

そして、スケジュールボードは一目で見渡せる,とにかく目立つというのが大事だと思う。

受験生を中心とした生活。
勉強して来たことの見える化。
本番までのカウントダウン。

スケジュールボード1枚で実に色々なことができるのである。

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その7 試験とは(3) 対策を立てる

 

○ポイント

  • 動機的原因を追究する
  • 動機的原因の追及は,人任せにはしない

 

○動機的原因を追究する

長男の弱点の傾向をまとめると、以下のようになった。

(a)計算や漢字のミスが多い。早とちりで確認をしない。
(b)問題文をよく読まず,出題者の意図に沿わずに解答してしまう。
(c)集中力が続かず,長時間の勉強ができない。嫌になるとマンガやゲームに逃げる。
(d)作文が下手。やっつけ仕事をする。
(e)文字が汚い。自分が読めればいいと思っている。

これらの弱点に対して、それぞれ以下のように対策を立てた。

(a)計算や漢字のミスが多い。早とちりで確認をしない。

100ます計算5種類,漢字100問(「その9 100ます計算500問,漢字100問を日課に」(4/14公開)を参照)を毎朝実施し,スコアをつけた。

スコアのつけ方だが,1問の誤りが大きく響くようなスコア算出方法を採用した。例えば時間が90秒かかったとしたら,スコアの計算の際,1問の誤りにつき10秒加算して算出するようにした。つまり早いだけではダメで,正確でなければならないのである。

スコアはスケジュールボード(「その8 スケジュールボードを作ろう 」(4/7公開)を参照)に折れ線グラフの形で記入して行ったので,早くて正確であれば,グラフはだんだん右下がりに下がっていく。その様を毎日確かめさせた。

(b)問題文をよく読まず,出題者の意図に沿わずに解答してしまう。

マーキングを徹底させた。マーキングとは,問題文を読む際,正解を導くために必要な情報にアンダーラインを引くことである。これは徹底して指導した。

問題文をお客様からの要望書だと思えば,要望を無視した製品を作ったりサービスを提供するなどということは絶対に許されない(そんなことをやったら報酬を頂けない)。

だから要望書を読む時には,お客様の意図となる部分にアンダーラインを引く,つまりマーキングしながら読むのである。それは試験においても全く同じなのである。

(c)集中力が続かず,長時間の勉強ができない。嫌になるとマンガやゲームに逃げる。

前述の100ます計算5種類+漢字100問で集中力を高めることができる。集中力が高まれば長時間の勉強は苦にならなくなる。

100ます計算+漢字100問に加えて,勉強に不要なマンガやゲームは封印,あるいは捨てさせた。 大好きなものを止めさせるのは,子供から反発を受けること必至であるが,社会を見てきた親が言葉を尽くして説得するのである。例えば 「今夢中になっているデュエルマスターズは,10年後のお前に何を残してくれるんだ?」 これに答えられる小学生は,たぶんいないだろう(屁理屈は帰ってくるだろうが)。説得材料としては,夢も大事である(夢に関しては「その10 夢を持たせよう」(4/21公開)で詳しく述べようと思う)。

とにかく,勉強に集中できる環境を整えること。マンガやゲームはやはり,受験には不要なのである。

(d)作文が下手。やっつけ仕事をする。

二日おきに作文を書かせ,採点して翌日書き直し。このプロセスを何度も繰り返した。 自分の苦手なテーマだととにかく筆が進まない。そんな時は自分の得意分野,書きやすい分野にうまく話を持っていく方法を指導した。ただし字数稼ぎに走ったり,「もういいや」と言わんばかりにテキトーな文章を提出した場合は厳しい態度で接した。

やっつけ仕事は,社会には絶対に通用しないのである。

(e)文字が汚い。自分が読めればいいと思っている。

文字が汚い,読めないものは容赦なく×にした。社会に出たときに,お客様に汚い文字を見せられるだろうか?お客様を採点者と考えたら,採点者に汚い文字を見せられるだろうか?自分にしか読めないような文字で,相手に伝わるだろうか?

「見ていただく」「読んでいただく」 そのような気持ちにならないとダメ。 これは何度も何度も,繰り返し繰り返し指導した。

 

○動機的原因の追及は,人任せにはしない

ちなみに。 動機的原因を発見し,対策する。 この作業,塾や家庭教師に任せられるだろうか?

大勢の生徒さんを抱える塾では,どの子にも当てはまる対策はできるであろうが,自分の子にしか当てはまらない対策はできるだろうか?週に1,2回しか来ない家庭教師に,毎日のきめ細かいフォローができるだろうか?

私は無理だと思う。やはり中学受験には,親の力が必要なのである。

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